全日本ラリー選手権第4戦 若狭ラリー2017が5月19日~21日まで福井県おおい町で開催された。関西圏で唯一行われる全日本ラリー選手権で、THREE FIVE MOTORSPORT(滋賀県)とオサムファクトリー(京都府)にとっては地元開催といえるラリーでもある。
THREE FIVE MOTORSPORTの555☆OSAMU・F☆DLランサー(福永修/齊田美早子組)は0.4秒差という僅差で接戦を制し、悲願の全日本ラリー選手権総合優勝を果たした。
DAY1ではSS1を3番手スタートと好発進しSS3 Furusato2、SS4 Gonami2と連続ベストタイムで2位に浮上、その後SS7 Sekiya1でもベストタイムを獲得し初日をトップの勝田範彦/石田裕一(スバルWRX)から5.3秒差の2位で終えた。3位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)とは26.1秒差となっており上位2組のトップ争いという形になった。
DAY2は最初のSS9 Furusato Reverse1でベストタイムを獲得、SS11 SSS PlayPark Sammy3でついにトップと1.0秒差まで詰め寄る。続くSS12 Furusato Reverse2で勝田選手を1.2秒上回りついに0.2秒差でトップに立つ。さらに、SS13 Sekiya3でもベストタイムを獲得し、最終的には0.4秒という僅差で逃げ切り、福永選手、齊田選手共に初となる全日本ラリー選手権総合優勝を果たした。
ラリー後のコメントで福永選手は『ここまで来るのに20年掛かりました。何度も違うクラスに変更しようかと考えましたが、全日本ラリー選手権で総合優勝したいという思いと、つらい時も苦しいときもいっぱいあったけど、皆さんのおかげでここまでやってこれました。一つの夢が叶いました。これからも応援よろしくお願いします。』と語ってくれ、セレモニアルフィニッシュでは感極まる場面もあった。また、ラリーを振り返り『得意とするSS10 Sekiya2を勝田選手に獲られたときに、まだ違うラインがある、できることがあるとSS13 Sekiya3ではさらにタイムを短縮しベストタイムを獲れたことが大きい、最後はフィニッシュするまで平常心を保つのに必死でした。』と喜びをかみ締めながら語ってくれた。